アートをまとうよろこび。
ファッション感覚で楽しみながらアートを身につけてほしい。そんな思いから生まれたブランド『クリスタルアート』。ガラスのパーツやスワロフスキー社製のクリスタルに、細かく精緻に手で描き込まれたアートを施した、一点モノのアクセサリーです。創業者兼デザイナーである堀田真澄さんに、クリスタルアートにかける想いを聞きました。
クリスタルアートデザイナー堀田 真澄 ( Hotta Masumi )
1982年生まれ。東京都荒川区出身。4歳のころから19年間絵画教室に通い、短大ではファッションを学ぶ。卒業後、アパレル会社で商品の企画デザインを担当しながら、販売卸、デパート催事などで、オリジナルの「クリスタルアート」を販売。2013年に「クリスタルアート」の店舗をオープン。2014年頃より、国立西洋美術館や日本橋三越、日本橋高島屋などにも出展。現在は、フリーランスデザイナー/クリスタルアート作家として活動中。オーダーメイドの他、アパレル向けの柄、イラスト等の仕事も請け負っている。
絵とファッションが私の原点
小さい頃から絵を描くことが好きで、4歳から絵画教室に通い始めました。良い先生と出会えたことも大きかったようで、その先生は、ありとあらゆる種類の画材を使わせてくれ、その使い方や特徴も丁寧に教えてくれました。「賞を獲るための絵画は教えられないけれど、自分が好きな絵を描くための画材は惜しみなく提供する」といつもおっしゃっていた先生。そこでアートに触れたことが、今の活動の原点にあります。
絵はずっと好きでしたが、中学・高校生になるとファッションにも興味が出て、その両方を勉強できる大学に進学しました。当時はまだPCを使ってファッションのデザインを起こすような時代ではなかったんですが、デジタル技術を使ったアパレルの絵型制作や画像加工スキルを身に着けることを薦められ、ダブルスクールで夜間の専門学校にも通いました。アイデアやセンスを具体的にモノに落とし込む方法は、そこで学んだと思います。
卒業後はアパレル企業に就職し、絵柄デザインを中心とした商品企画を担当しながら、週末は自分のアート作品を作り続けていました。ガラスはもちろん、貝殻やパーツ、Tシャツなど、キャンバスを問わずにいろいろ描いていましたね。
ブランドの世界観を店舗で表現
クリスタルアートの店舗は、実家が経営する会社が業態変更をするタイミングで、母や妹と何か新しい挑戦がしたいと話し合い、2013年にオープンしました。
それまでも、自分の部屋で作品を制作し、販売委託先に納めたり、展示会や百貨店の催事などにPR目的で出展したりしていましたが、空間を含めての作品づくりがしたいとずっと思っていました。
そこで、このチャンスを最大限に利用して、今の店舗を実現させました。
展示会などで私の作品に興味を持ってくださり、わざわざ来店してくださる方に、クリスタルアートの世界観を表現した空間で応えられるのは、とても嬉しいことです。
工房も併設し、今では1日の大半を大好きなこの空間で過ごしています。
無心で描ける時間は、何よりも幸せな時間ですね。
すべて手作り、一点モノ
クリスタルアートのジュエリーは、ガラスに絵付けをして作ります。
カットされたガラスを仕入れ、そこに下地材を塗り、乾かした後に描いていくという工程で、すべて手作りの一点モノです。
アクセサリーの他には、スカーフやトートバッグも少量生産で展開しています。
こうした定番アイテムでは、細かく描き込みをし、絵柄や色使いにこだわって、クリスタルアートらしい他にない世界観が出せるように意識しています。アートを纏うような感覚で、シンプルな洋服を着る際に身に着けていただきたいですね。
今後はファッションだけでなく、家具やクッションなどのファブリックといったインテリアにも展開を広げ、住空間全体のコーディネートをご提案していきたいと考えています。
また、私は荒川区が地元ですが、もっと地元の企業や職人さんとコラボレーションして、地域の活性化にも貢献できたらと考えています。描きたい世界観と、支持していただけるお客様を大切にしながら、挑戦を続けていきたいですね。